ごぼう茶でアンチエイジング!作り方や効果をご紹介

ごぼう茶でアンチエイジング!作り方や効果をご紹介

健康茶として有名なごぼう茶、実は健康だけでなく美容にも効果的だということをご存じですか?
名前だけは知っていて飲んだことのない、という方にもわかりやすく、ごぼう茶の魅力を解説していきます。

ごぼう茶とは?

ごぼう
ごぼう茶とは、その名の通りごぼうから作られたお茶です。
一般的なお茶と違って葉をお茶にするのではなく、野菜としてのごぼうそのもの、植物でいう根の部分を細かく刻んで乾燥、焙煎することでお茶にしています。

ごぼうは元々、中国から薬草として伝来してきたもので、今でも中国では生薬、欧米ではハーブとして使用されています。
日本に住む人からしたら驚きですが、ごぼうを食用としている国は日本や韓国など一部の国だけだそうです。
外国では薬やハーブとして使われているものを丸ごと素材として作ったお茶だと思うと、健康効果への期待が底上げされますね。
もちろん、日本ではきんぴらや天ぷらとして親しまれている食材ですので、味のおいしさもお墨付きです。

ごぼうそのものが素材なので、もちろんノンカフェイン。妊婦さんや授乳中の方、お子さんも一緒に安心して飲むことができます。
夜寝る前に飲んで眠れなくなってしまう、といった心配がないのも嬉しいところです。

ごぼう茶でアンチエイジング!

ご泡茶でアンチエイジング
ごぼう茶には、健康によいだけではなく、美容に関する嬉しい効果もたくさんあります。
ごぼう茶に含まれている成分と共に、ごぼう茶がアンチエイジングに効果的な理由を説明していきます。

美肌効果

ごぼうには「サポニン」という成分が多く含まれています。
サポニンは配糖体の一種で、血中のコレステロールや中性脂肪を低減させる作用や、過酸化脂質の生成を抑制する抗酸化作用があります。
過酸化脂質とは、その名の通りコレステロールや中性脂肪などの脂質が酸化したものなのですが、これが肌トラブルをはじめとした様々な体調不良の原因となって私たちを困らせている、まさに全ての元凶のようなものです。

年齢を重ねるにつれて気になってくるシミやシワ、たるみ、そしてなかなか直らない大人ニキビまでもがこの過酸化脂質による肌への刺激が原因のひとつとなっています。
サポニンはそんな過酸化脂質の生成を抑制するだけでなく、過酸化脂質の元となるコレステロールを除去する作用もあるので、飲み続けることで美肌効果が期待できます。
抗酸化作用は生のごぼうよりも加熱したごぼうのほうが高いため、ごぼうを焙煎して作るごぼう茶は、まさに美肌のために生まれたごぼうの調理法ともいえるくらいですね。

また、ごぼう茶には「タンニン」というポリフェノールの一種も豊富に含まれています。
タンニンはサポニンと同じく抗酸化作用を持つほか、メラニンを産生する細胞の増殖を抑制する効果もあり、皮膚の保護や美白にも効果的だといわれています。
そのほかにタンニンは組織や血管を縮める収れん作用もあり、この収れん作用は皮膚から接種しても効果があるため、毛穴や皮脂腺を引き締める成分として含まれている化粧品も多いです。
ごぼう茶のように体内に入れる経口摂取の場合は、腸を引き締める作用により整腸に繋がり、デトックスにより体内から美肌になることが期待されます。

ダイエット効果

サポニンのほかにも「イヌリン」という水溶性食物繊維の一種がごぼう茶には豊富に含まれています。
イヌリンは、血中の中性脂肪を低減させるほか、食後の血糖値の上昇を緩やかにする作用があります。
血糖値が急激に上昇すると、インスリンが必要以上に分泌され、血糖の多くが脂肪に変換されてしまいます。
それを防ぐ効果のあるごぼう茶は、ダイエットにも最適といえるでしょう。

また、イヌリンは水溶性食物繊維ですので、腸内でビフィズス菌をはじめとした善玉菌のエサになり、善玉菌を増やす作用もあります。
腸内の善玉菌を増やし腸を綺麗に整えることで、デトックスによるむくみの解消や、慢性的な肩こりの改善が期待できます。
肩こりはダイエットには関係ないのでは? と思う方もいるかもしれませんが、肩こりの原因となる姿勢の歪み、そして肩こりによって更に歪んでしまった姿勢が、ぽっこりお腹の原因になってしまうこともあるのです。
体重を減らすだけでなく、見た目の脂肪量にも気遣ったダイエットをしていきたいですね。

嬉しい健康効果

一般的なごぼう茶のイメージといえば、健康茶であるということですよね。
アンチエイジングに役立つ美容効果にスポットを当てて解説してきましたが、健康茶として有名になったごぼう茶は嬉しい健康効果がたくさん含まれています。
そもそも、アンチエイジングという言葉の意味は「抗老化」――心身の老化を抑え、若々しさを維持していくことです。
若々しさを維持するためにケアを行うことから、エイジングケアとも呼ばれますね。
健康を手に入れ、見た目だけでなく体内から若々しさを取り戻し、維持していけるよう、美容にも繋がる健康効果をいくつか紹介していきます。

冷え性の改善

ごぼう茶に含まれる「サポニン」には、体内の血流を良くしてくれる作用もあります。
冷え性の原因は、身体の末端まで血液が送られないことですので、血流を良くすることで改善が期待されます。

免疫力の上昇

ごぼう茶に含まれるサポニンには、免疫機能を司るリンパ球の一種であるナチュラルキラー細胞を活性化し、体内に新入した菌やウイルスを撃退しやすくする効果があるといわれています。
また、ごぼうは東洋医学では身体を温める作用があり、発汗効果もあるといわれているため、風邪を早く直すことにも効果がありそうです。

生活習慣病予防

ごぼう茶は、脳卒中や心筋梗塞をはじめとする生活習慣病の予防にも効果があるといわれています。
前述したように、ごぼう茶に含まれるサポニンには血中のコレステロールや中性脂肪を低減させる作用があります。
生活習慣病の原因といわれている血中コレステロールや中性脂肪を低減し、血液をサラサラにすることで、生活習慣病の予防が期待できます。

がんの予防

ごぼう茶は、大腸がんの危険因子のひとつである二次胆汁酸の分泌を抑制する効果があるとされています。
また、サポニンが持つ創傷治癒作用も傷ついた細胞の修復のはたらきをするため、がん細胞の発生を抑える効果が期待できます。

ごぼう茶の作り方

ごぼう茶は、スーパーやデパートの食品売り場でも市販されていますが、自宅で作ることもできます。
自分で作ってみたい方のために、ごぼう茶のレシピを紹介します。

①ごぼうを洗う

ごぼうをたわしなどで洗い、泥を落とします。
皮に栄養が詰まっているため、皮は剥かないようにしましょう。

②ささがきにする

皮のままピーラーで薄くささがきにします。
ピーラーがない場合は包丁を使用しても問題ありませんが、可能な限り薄く細く切るようにしましょう。
この際に注意してほしいことは、ささがきにしたごぼうを水にさらさないことです。
水にさらすことでごぼうからアクが出ていくのですが、このアクの主成分は、ポリフェノールの一種である「タンニン」や、水溶性食物繊維の一種である「イヌリン」です。
普段の料理ではアク抜きも大切ですが、ごぼう茶を作る際には身体に有効な成分を逃がさないようにしたいので、水にさらしてしまわないよう注意しましょう。

③乾燥させる

ささがきにしたごぼうを干しネットやザルなどの上に広げ、日当たりのよい場所に置きカラカラになるまで天日干しにし、乾燥させます。
天日干しの時間は夏場で半日~1日、冬場で2~3日が目安です。
天気が悪い時や面倒な時は、電子レンジを使って時短をすることもできます。
耐熱皿の上にクッキングシートを敷き、ごぼうを均等に広げ、500wで3分程度加熱します。
バランスよく水分を飛ばせるようごぼうの位置や裏表を入れ替えつつ。これを3~5回ほど繰り返します。

④乾煎りする

乾燥させたささがきのごぼうをフライパンに乗せ、焦げる寸前になるまで中火で乾煎りします。
一つ前の工程で天日干しをせず電子レンジで乾燥させた場合は、天日干しと比べてごぼうがシナシナしているので、天日干しの場合よりも少し長めに煎る必要があります。
煎る時のポイントとしては「小分けに焙煎する」「焙煎途中でも早く焦げたごぼうは取り出す」ことが重要です。
一気に煎らず小分けにすることで均等に煎ることができ、早く焦げてしまったごぼうを先に取り出すことで、小さい破片の焦げすぎを防ぎます。
焦げる寸前まで焙煎できていないと、お茶の色が緑色になり、ごぼう茶としての効果も薄れてしまいますので注意しましょう。

⑤パリパリになったら完成

焙煎したごぼうを冷まし、パリパリになったら完成です。
手作りといえどお茶ですので、淹れ方は一般的なお茶と同じです。
急須で淹れたり、お茶パックに茶葉を入れて水出ししたり、栄養を効果的に取り込みたいなら少し手間ですが煮出しがよいかもしれません。
また、完成した茶葉は、瓶やフリーザーバッグなど密閉できる容器に入れ、冷蔵庫保存で一ヶ月ほど保存できます。
しかし、長期間保存しているとごぼうの風味が飛んでしまいますので、なるべく早く飲み切るようにしましょう。

市販のごぼう茶を選ぶ際のポイント

ごぼう茶の作り方を紹介しましたが、作る時間がなかなかとれない方も多いですよね。
そのような方は、市販品の購入をおすすめします。売っている場所はスーパーやデパート、通販での購入も良いですね。
市販品を選ぶ際のポイントを紹介しますので、自分の好みに合ったごぼう茶を探しましょう。

材料のごぼうが国産

ごぼうは皮ごと摂りたい食品ですので、安全性の高い国産のものを選びたいです。
また、最初に述べたとおり、日本を含む一部の国以外ではごぼうは食品ではなく生薬やハーブとして扱われているため、国産のほうがおいしさの面でも優位でしょう。

ごぼうのアク抜きをしていないもの

市販されているごぼう茶の中には、製造工程の中にアク抜きが入っているものがあります。
アク抜きをするとすっきりと飲みやすい味になりますが、作り方の項目で説明したとおり、アク抜きによって大事な栄養成分が流れ出てしまいます。
美容や健康のために飲むなら、栄養成分は重要視したいですよね。
最近は、アク抜きをしていなくてもすっきりしていて飲みやすいごぼう茶も多くありますので、自分の好みにあった味のものを探してみましょう。

ごぼう茶を飲むうえでの注意点

お腹がゆるい
健康によいといわれるごぼう茶ですが、食品という性質上、人によって合う・合わないがあります。
食品のため副作用といわれるものはありませんが、飲みすぎると効果が強く出すぎてしまい、逆に不調を引き起こしてしまう可能性もあります。
ごぼう茶を飲みすぎた場合や身体に合わなかった場合の症状や注意点を解説していきます。

お腹がゆるくなってしまう

ごぼう茶の成分であるイヌリンは水溶性食物繊維の一種で、血中の中性脂肪を低減させたり、腸内環境を整えたりと、健康にとって嬉しい効果がたくさん含まれています。
しかし、健康によいからといって飲みすぎてしまうと、水溶性食物繊維がもつ腸内環境を整える効果が強く効きすぎてしまい、お腹がゆるくなってしまうことがあります。
イヌリンなどの水溶性食物繊維は、普通の生活をしていたら過剰摂取になってしまうことはまずありませんが、サプリメントを飲んでいる方や、イモ類など食物繊維が多く含まれる食品を好んで食べている方は過剰摂取を起こしてしまう可能性があるので、摂取量には注意しましょう。
また、普段からお腹を壊しやすい方も注意が必要です。
とはいえ、1日に2~3杯程度ならこのような影響もありませんし、前述したようにごぼう茶はとても健康効果の高い飲み物ですので、飲みすぎに注意しつつ効果的に接種していきましょう。

キク科アレルギーがある方は注意!

ごぼうはキク科ゴボウ属に分類される植物です。
アレルギーをお持ちの方は普段から気を付けているとは思いますが、ごぼうアレルギーの方がごぼう茶を飲むと、皮膚や消化器が荒れてしまったりと、期待していた効果の逆といってもいいような症状が出てしまうことがあります。
一般的に、市販のごぼう茶はごぼうを皮ごと使っていることが多いため、普段はごぼうの皮を剥いて食べている、というキク科アレルギーの方は要注意です。

まとめ

ごぼう茶の効果をメインに、作り方や選び方、飲む際の注意点など説明してきました。
最後に、この記事のポイントを簡潔にリストにまとめましたので、内容を振り返っていきましょう。

  • 含まれている「サポニン」という成分が美肌と健康に効果的
  • ゴクゴク飲めるお茶なのに食物繊維が豊富で整腸作用が魅力的
  • 買うときは国産でアク抜きしていないものを
  • お腹がゆるくなってしまうかもしれないので飲みすぎには注意

普段の生活に取り入れやすくて美容にも健康にも効果的なごぼう茶。
是非今後の生活に取り入れていきたいですね。